私がバンコクの情報誌DACOに連載を始めて、早いもので4年半が過ぎ、66もの記事を掲載して
きました。始めた頃は、こんなに長く続くとは思っていませんでした。今は、100回を目標に
しています。
塵も積もれば山となる。日本人は、これを子供のころから言い聞かせられ、コツコツと努力す
る国民性です。小さな行動の積み重ねが大きな成果という意味ですが、投資も、これと同じこ
とがあてはまります。
本当におカネを貯めたいなら、おカネをコントロールすること
塵も積もれば山となる、のことわざの通り、今日500円を貯金箱に入れ、また次の日は500円節
約したとします。たった500円を貯めたり節約してもあまり意味がないと思うかもしれません
が、これはこれで、長く続ければ、お金はそれだけ貯まってはいきます。しかし、重要なのは
そこではありません。
500円をコツコツと貯め、それが5万円、10万円と貯まっていったとき、あなたはおそらく、自
分でお金をコントロールしているという感覚を持ち始めるでしょう。この行動で、いくら節約
できる、これをすることで、いくら貯めることができる、と考えて、行動を選択する、という
感覚です。実は、それこそが資産運用において最も重要なことなのです。
選択を、意義あることに結び付けることで、動機になる
次に大切なことは、今しようとしている選択と、何か大きなものをリンクさせることです。そ
うすれば、何かを成し遂げるのがずっと容易になります。例えば、500円貯金をして、海外旅
行に行くとか、将来自分のお店を持つための開業資金にするとか、そういった自分へのご褒美
にもなるような目標や意義あることに結び付けることで、大きなモチベーションになります。
例え小さな目標であっても、自分で決めた目標を達成できたら、それは立派に資産運用ができ
たということになります。このように自信がついたり、やり方がわかれば、次の目標を設定す
ることができるようになります。大きな目標があれば、長期的にもモチベーションを維持する
ことができますよね。
おカネを貯めることができない人は、どこかで自分のおカネを誰か他人のもののように感じて
いたり、自分の将来を、誰かほかの人のもののように感じていることが多かったりします。自
分の将来は、自分だけのものですよね。でも、分かっていない人には、何度話してもわからな
いものです。
まずは、小さなことから始めてみましょう。自分は大丈夫と思っていても、実際始めてみたら
、私の言っていることが理解できるかもしれません。