投資の世界では分散投資のことを「大きなかごの中にたくさんの卵をまとめて盛っておくと、万一そのかごを落としてしまったら卵は全部割れてしまうかもしれません。小さなかごに少しずつ盛れば、全部を失うことはまずあり得ないでしょう。」という格言で表現されます。「分散投資」とは分散をした運用によりリスクを抑え、運用利益は平均点を少し上回るための手段とも言えます。
銘柄分散
その株に見込みがあるからといって、単一銘柄株のみに投資することは、大きな利益を上げることもありますが、不確定要素を抱えた金融市場では、大きなリスクを孕んでいます。投資は投機ではありません。そこで、投資先を相互に相関の低い銘柄に投資することで、こうしたリスクを平均化することができます。具体的には、株式と債券の組み合わせがよく挙げられます。また、最近では日本でも不動産投資信託(REIT:リート)や、コモディティ、金などの商品先物を組み入れたファンドや、数種の異なった先物市場へ投資をしているマネージド・フューチャーズをポートフォリオに加える投資家が増えています。
地域分散
投資先の地域を分散させることでリスクを減らすことです。どの地域に分散させるかは議論の分かれるところですが、一般的には地政学的に相関の低い場所を選びます。
国際分散投資は上記のように、銘柄と地域の分散を世界中の様々なマーケットで行うことです。ファンド会社は、独自の調査結果により、有望だと見込んだ投資先に投資をしていますが、それだけではなく、数十年先のマーケットトレンドと不確定要素までも織り込んだコンピュータでマーケットを監視しているところもあります。国際分散投資を実行することでより投資が安定したものになります。