ヘッジファンドって何?

ヘッジファンド、名前をよく聞くことが多いでしょう。でも実際には何なのか知らない人が多いのではないでしょうか。日本でもヘッジファンドは購入出来るのですが、なかなか投資できる機会がありません。投資金額が1億円以上など、限られた人にしか投資できないことが多いからです。日本の金融機関でも紹介しているところは少ないのではないでしょうか。

しかし海外投資の場合、ヘッジファンドに気軽に投資できるのも魅力の1つ。もちろん大きな投資金額を必要とするファンドもありますがそうでないファンドも数多くあるのです。

ヘッジファンドとは

ヘッジファンドとは、さまざまな取引手法を駆使して、市場が上がっても下がっても利益を追求する ことを目的としたファンドです。ヘッジ(hedge)は直訳すると「避ける」という意味で、相場が  下がったときの資産の目減りを避けるといったところから用いられています。

ヘッジファンドとミューチュアル・ファンド(投資信託)との違いとは?

ミューチュアル・ファンドを特別違うファンドと考える人も多いと思いますが、簡単に言ってしまうと、日本でも購入できる投資信託のことです。

 

ヘッジファンドと、よく耳にするミューチュアルファンド(投資信託)とは、どこが異なるのでしょうか?ミューチュアル・ファンドは、ヘッジファンドと比べて規制が厳しいため、ヘッジファンドで駆使する戦略、空売りやレバレッジはできません。ロング(買い持ち)のみの運用です。このように運用方法に制限を設定しており、相場が一方向に動いたときのみ利益が出る仕組みのものがほとんどです。 また、株式市場が下落すると予想できる局面においても、一定以上の株式の売却が行えないなどという制約もあります。市場が下落すれば利益も下がります。

そのため、ミューチュアル・ファンドの防衛方法は資金調達だけとなってしまいます。また、ミューチュアル・ファンドのパフォーマンス評価は、S&P500や日経225等のベンチマークや同じマーケット内のミューチュアル・ファンドのパフォーマンスを相対比較して 評価されます。ですので運用を開始してから、下がり続けているファンドであっても、ベンチマークと比較しての成績がよければ、良いファンドとして評価されるのです。そのためパフォーマンスが良くても投資家の利益につながらないことも あります。

一方、ヘッジファンドはベンチマークとは無関係です。絶対的なリターンを追及するため、ターゲットの年間リターン率を設定しているファンドも多くあります。

分かりやすく言いますと、日経平均やNYダウ平均が上がろうが下がろうが、極端な話、ヘッジファンドには関係ありません。その時の相場の上げ下げに関係なく利益を得られる様々な手法を駆使するのです。

市場の状況に関らず絶対的な利益を追求する、この1点が大きな違いといえるでしょう。

下記のようなイメージです。

ヘッジファンドの戦略

ヘッジファンドにはいくつかの戦略があります。その戦略に基づいて、日々運用が行われています。 いくつか挙げてみましょう。

ロング・ショート

ヘッジファンドの手法の中で最も多く使われている手法です。株式を買い持ち(ロング)と売り持ち(ショート)の両方のポジションを取ります。株価がその企業の業績を反映せずに高騰していると判断した場合、その株式についてはショート(売り持ち)のポジションを取ります。また、その株式が企業の業績と比べ、過小評価されていると判断した場合、その銘柄については買い持ち(ロング)のポジションを取ります。

裁定取引(アービトラージ)

同じ銘柄が、複数のマーケットで取引されている場合があります。同じ銘柄であったとしても、マーケットにおいて価格にズレが生じることがあります。最終的には必ず価格のズレが修正されるため、その価格のズレを見つけて高いほうを売って、安いほうを買っておき、価格が修正された時点で反対売買を行うことで、ある意味、リスクフリーで確実に利益を出す方法です。

イベント・ドリブン

この手法は、主に企業の買収・合併や社長交代等の「イベント」を利用して利益を上げる運用スタイルです。例えば企業の買収・合併のイベントが発表されてから、実際にディールが成立するまでの間の株価の収斂を利用して利益を上げる機会が生まれます。しかしながら、ディールが不成立に終わった場合は、多額の損失につながる場合もあります。

グローバル・マクロ

グローバル・マクロは運用手法を指すものではなく、世界中の市場において、ありとあらゆる商品をあらゆる手法を用いて運用するスタイルのことを指します。その多くは世界経済の変化、歪みから利益を得るために多種多様のポジションを取っています。典型的な例としては、金利変動による為替、株式、債券市場への影響を及ぼす政府政策の変更などに着目して利益を上げる運用スタイルです。

CTA/Managed Futures(マネージド・フューチャーズ)

コモディティ(商品)という、貴金属や金、原油、穀物などの、商品先物で運用しています。その商品指数のトレンドを見つけ、そのトレンドをフォローするように運用します。コンピューターによって売買がされるのが特徴です。

フィックスト・インカム(固定金利)

債券の金利を取りに行く戦略です。

マルチ・ストラテジー(マルチ戦略)

名前の通りの戦略です。上に書いたようなヘッジファンドの戦略すべてに分散投資をしています。そのため、さらに上下のブレ(リスク)が抑えられています。

ファンド・オブ・ヘッジファンドとは?

複数のヘッジファンドを一つにしたファンドです。ファンド・オブ・ヘッジファンズのメリットとしては、1つのファンド内で異なる運用手法や投資先へ分散投資されている点、個人が通常手の届かない最低投資金額1億、10億と高いファンドや、機関投資家のみにアクセスが許されているようなファンドに投資ができる点などが挙げられます。

ヘッジファンドはハイリスク・ハイリターン?

ヘッジファンドがハイリスクであるというのは、1998年の「ドリームチームの運用」と呼ばれた米国のLTCM(Long-Term Capital Management)の破綻が有名なこともあるでしょう。全盛期には、平均年間利回り40%を突破しましたが、1997年に発生したアジア通貨危機と、その煽りを受けて1998年に発生したロシア財政危機が、25倍のレバレッジをかけて運用していた同ファンドの状況を一変しました。

現在では、この教訓から、このような高レバレッジをかけるヘッジファンドはまずありません。また、ヘッジファンドは、各ファンドによって、戦略(運用スタイル)やレバレッジ度合いが異なるため、全てのヘッジファンドが高リスクとは言えず、むしろ、市場変動に対するヘッジを行った変動率の低いヘッジファンドも数多くあります。近年、ヘッジファンドに対する規制が各国で高まってきていることも事実です。

例えば、ヘッジファンドでも、満期時元本償還確保型のファンドもあります。また価格変動の少ないものにしか投資をしないヘッジファンドも数多く出てきています。ですので、ヘッジファンドにもいろいろあって、選択肢が広がっています。全部が全部リスクが高いとは云えません。どのような投資をしていくのか、その目的に沿ったファンドを選んでいけるのです。

まとめ

このようにヘッジファンドには多くの魅力があり、また商品の種類も様々です。日本では投資できないような商品が数多くあることも海外投資、オフショア投資の魅力といえます。それと、ヘッジファンドをポートフォリオに組み入れることによって、リスクヘッジにもなるのです。例えばミューチュアル・ファンドだけですと、相場が下がってしまったらマイナスになりますがヘッジファンドがあれば、その分をリカバリーしてくれる可能性があります。このようにファンドを上手に組み合わせることで、投資をより良い方向に持っていくことが可能になるのです。

海外投資の1つのオプションとして、ヘッジファンドへの投資を考えてみるのもいいかもしれません。

ヘッジファンドや、様々な投資について知りたい方はこちらへ。