ヘッジファンド

ヘッジファンドとは? 米国で生まれた投資信託の一種です。私募形式なので、ファンドマネージャーは比較的自由に投資できることを武器に、大胆な運用を行っています。その手法は先物・オプションなど金融派生商品(デリバティブ)を駆使したり、為替投機や商品投機をするのに加え、資産を担保に資金を借り入れて、レバレッジ効果を追求するなど高い運用利回りを追求するのが特徴です。 ヘッジといわれるのは、例えば株式を空売りする一方で、ワラントを買うなど反対のポジションをとることが多いためですが、もとより正確な意味でのヘッジではなく、売り買い両建てで運用をする型の投資信託です。多くの方々はヘッジファンドを「ハイリスク・ハイリターン」とお思いですが、必ずしも全てがそうではありません。ヘッジファンドをポートフォリオに組み入れることによって、ボラティリティーを引き下げることができます。つまり、リスクを下げることが可能となるのです。 ヘッジファンドはいつどこで始められたの?1949年にアルフレッド・ウィンスロー・ジョーンズが世界初のヘッジファンドを紹介しました。このファンドに続き1968年までにはジョージ・ソロス率いるファンド他、約200のヘッジファンドが登場することになりました。一説では、現在、年間2万ファンドが誕生していると言われており、既に、海外の年金基金は、ヘッジファンドへの投資を行っています。 このように、ヘッジファンドの運用残高は、年々増加傾向にありますが、実は、ヘッジファンド業界全体の運用残高は100億ドル程度(1兆円)です。 ミューチュアル・ファンド、トップ20運用会社の運用資産額全体が約18.2兆ドル(1820兆円)ですから、まだまだ市場全体における割合は少ないといえます。 ヘッジファンドはハイリスク・ハイリターン?ヘッジファンドがハイリスクであるというのは、1998年の「ドリームチームの運用」と呼ばれた米国のLTCM(Long-Term Capital Management)の破綻によるイメージからでしょう。全盛期には、平均年間利回りは40%を突破したいましたが、1997年に発生したアジア通貨危機と、その煽りを受けて1998年に発生したロシア財政危機が、25倍のレバレッジをかけて運用していた同ファンドの状況を一変しました。 現在では、この教訓から、このような高レバレッジをかけるヘッジファンドはまずありません。また、ヘッジファンドは、各ファンドによって、戦略(運用スタイル)やレバレッジ度合いが異なるため、全てのヘッジファンドが高リスクとは言えず、むしろ、市場変動に対するヘッジを行った変動率の低いヘッジファンドも数多くあります。近年、ヘッジファンドに対する規制が各国で高まってきていることも事実です。 … Continue reading ヘッジファンド