投資で切っても切れない関係にあるのが「リスク」
これまでも何回か投資のリスクについての話をしてきました。
日本語ではネガティブな響きがある言葉ですが、英語ではちょっと違うニュアンス。
欧米の人にとってリスクはリターンを得るための副産物?と考えているようです。
そして、何回も話しているのが「リスクとリターンは背中あわせ」ということ。
つまりリスクを取らずして、リターンは生まれないということです。
ローリスク・ハイリターンはありえない
教育の違いもあるのでしょうが、日本人はどうしてもリスクを取ることを嫌がります。
何をやるにも安定志向ですので、金融の世界でも「元本保証」「元本が守られる」
こういう言葉に日本人は弱いのです。
ですので 「元本保証で利回り◎◎%」「リスク無しでXX%」
こういうものに手を出し、結局それが詐欺まがいの商品で、お金を騙し取られるケースが
後を絶ちません。「自分は大丈夫」そう思っている人でも手を出してしまっているのが実情です。
もう一度いいます。投資ではリスクを取らずしてリターンは生まれません。
Take a Risk
欧米では普通の投資家に限らず、プロの投資家でも当たり前の考え方です。
以前紹介した「史上最大のボロ儲け」のジョン・ポールソン氏もサブプライムローンの暴落を予測し
銀行などの他の金融機関などがロングを取る中、サブプライム関連の資産にショートをかけて
いました。将来市場がどうなるか分からない中で、大きなリスクを取り、そしてとてつもない
リターンを得たのです。
もちろん私たちのような一般投資家が、こんな大きなリスクを取る必要はありません。
でも大きなリターンを得ようと考えたら、大きなリスクを取らないとならないということなのです。
ファンド会社もリスクを取る
ファンド運用会社のファンドマネージャーが、常に上司からチェックされることは
こんなことだそうです。
「お金をなくさないようにする」という方針になっていないか?
お金をなくさないことの何が悪いの??と考えてしまいがちですが、こういうことです。
運用成績がよく、長期間運用されてきたヘッジファンドやミューチュアルファンドは
投資資金も集まり、運用資産の規模も大きくなっています。
ファンドの運用成績とは別にManagement Fee(日本だと信託報酬に該当する管理手数料ですね)が入りますから、運用資産が大きければ、それだけでも十分な収入になるわけです。
その際にマネージャーが、Management feeだけ取れればよいと考えて、運用資産規模を
減らすことのないようにリスクを取ることをやめてしまい、リターンを求めなくなってしまうことを
懸念するということです。
リスクを取ることをやめてしまえば、ファンドのリターンが望めなくなってしまいます。
こうなると運用する側はいいのですが、顧客である投資家に還元できなくなってしまうことに
なるのです。
このように、ファンド運用会社は常にリスクを取りながらリターンを取ることを目指しています。
まとめ
ファンドによって、運用方針が異なりますし、投資するものも違ってきます。
でも根底にはリスクを取ることでリターンを得ることを目的としていることには違いがありません。
資産運用や投資において何よりも大きいリスクは「リスクを恐れて何もしない」ということだと
いうことを覚えておきましょう。
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