ラップ口座とは

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前回、簡単にプライベートバンクを利用して投資した際の問題点を考えてみました。        今回は、プライベートバンクに代わる選択肢の利点についてより詳しくお話ししていきましょう。
プライベートバンクの代替として、海外生命保険会社によるPPB(プライベート・ポートフォリオ・ボンド)と呼ばれるラップ口座が挙げられます。PPBと区別されることもありますが、ここでは同じと いう前提で進めさせていただきます。

ラップ口座とは、ラップする(包む)という意味で、資産運用に関するあらゆるサービスを包括した 総合口座です。通常有価証券の売買、保管などを行うと、個々に手数料が課されますが、ラップ口座は資産残高に応じ、手数料が掛かります。
日本では、1998年に証券会社が投資顧問業務を兼務できるようになったことを受け、ラップ口座  サービスが始まりました。実際には様々な規制があり、投資家には浸透しませんでした。しかし、2004年4月証券取引法改正により、ラップ口座に関する規制が緩和されると、日本の証券会社は  本格的にラップ口座サービスを展開し始めました。現在、各証券会社は保有ラップ口座数の拡大を  競っています。このラップ口座に組み込める商品は、日本の金融庁に登録されている限られた金融商品のみであり、これからご紹介するPPBは海外(オフショア)のものですので、性質が異なります。  PPBは時としてポートフォリオ・アカウント、またはカストディ口座という言葉で表現されることも あります。

高い安全性を誇る海外生保のPPB

では、海外生命保険会社が提供するPPBの仕組みを簡単に説明しましょう。PPBの提供は海外生命保険会社ですが、投資運用商品として扱われており、保険の加入とは異なります。投資はPPB口座を   保有している会社名義で行われることになります。 投資家は自分で運用の指示を出すこともできますし、コンサルタントのコンサルティングに基づき運用内容を決定していくことも、一任勘定(顧客が有価証券の売買を第三者機関に一任する方式で運用すること)で運用することもできます。

PPB口座内には、一定の基準を満たした世界中の株式、債券、ミューチャルファンド、ヘッジファンド、現金を保有できます。数種の投資商品を一つの口座で管理することにより、事務手続きが簡素化する上、ポートフォリオ・ボンドという一口座から、分散投資を行うことが可能になるのです。    また口座内に保有している資産が、一つのレポートとして発行されるので、資産運用の管理がしやすいというメリットがあります。弊社がご紹介するPPBは、格付けのしっかりした金融機関を通すため  高い安全性が提供されています。さらに、登記地の政府により契約者保護口座内の保有資産全体の  最高90%まで保証するというPPBもあります。
PPB口座保有者は、リレーションシップ・マネージャー、もしくはフィナンシャル・コンサルタント およびコンサルタント会社と連絡を取り、PPBを利用していきます。PPBは相続の問題に関しても  非常に有効的です。相続対策には、オフショアのポートフォリオ・ボンドとトラストを組み合わせ  合理的に速やかに資産継承を行うことができます。良いコンサルタントは、この口座を活用するに  あたり、今後6ヶ月間はどのファンドへの投資が有効というような短期的なトレンドを捉えた投資の コンサルティングは行いません。長期投資による資産運用の包括的計画のツールとして、この口座を 利用するため、顧客と同じ立場に立って大きく全体像を考察する必要があります。
プロフェッショナルなリレーションシップ・マネージャーやフィナンシャル・コンサルタントを持つ 本当のメリットは、様々なフィナンシャルプランニングや人生目標、ニーズに合わせた提案を得られるということです。不動産等の購入費、教育資金、老後資金作成など、顧客の希望が、資産形成段階と、老後もしくはその後の段階の両方に沿うよう考慮してくれます。

相続にも有効なPPBの利点

相続対策の利点としては、遺言と同様の働きをするトラストという仕組みを利用することにより、煩雑な手続きを経ずに、速やかに、誰にどのくらい資産を受け渡すか指定することができるということです。(遺言とは、法的なプロセスを経て、誰が資産を保有する権利を持つか決定するものです。通常、遺産整理には、数ヶ月から数年かかります。必要書類を用意するのにも時間がかかります。)遺言や トラストを設定していない場合、大切な方を失われ、悲嘆に暮れている時に、このような問題に直面する煩わしさがあります。

PPBに付属できるトラスト機能

資産継承において、トラストは重要な役割を果たします。口座名義人にご不幸があった際には、予め任命されたトラスティー(受託者、保管人)と呼ばれる第三者または資産管理会社が、名義人の希望に従い施行することを請け合います。生存中に作成されたトラストは、ニーズや環境の変化に沿って何度でも調整可能です。例えば、子供が教育費として使用するのであれば、遺産の一定割合のみを受取れるように計らいたいと名義人が望めば、その旨をトラストに明記し、基金を開放する前に、トラスティーが名義人の希望に適っているか確認し、施行することになります。または、切手やコインの完璧なコレクションを、それをいつも眺めるのが好きだった孫に渡したい・・・など。詳細はあなたの望みに沿ってオーダーメイドできるのです。また前もって何をどのくらい誰に渡るようにするか詳細に指定しておくことで、トラスティーは速やかにトラストを執行することができます。ご遺族にとっても、手間と時間が省け、感謝されることでしょう。

PPB経由で投資をするメリット

また、法律事務所が提供するトラストサービスを利用するには、トラスト作成時の費用に加え    数千ドルもの年間手数料が施行されるまでの間かかります。一方、PPBにトラスト機能を付随させる には簡単な手続きのみで作成費、管理費はかかりません。
さらに、PPBを利用することは、トラストが施行されるまでの年間管理手数料が低くなるばかりではなく、投資商品を売買する際の手数料を軽減することも可能です。多くのファンド会社が、個人投資家に対し、ファンド購入時に5%の初期手数料を課しますが、機関投資家が投資をする際には、投資する 金額が大きいため、個人投資家よりも低い初期手数料が適用されています。PPB経由で投資商品を  購入することで、この機関投資家向けのディスカウントが個人投資家にも適用されます。
PPBと専任のリレーションシップ・マネージャーもしくはフィナンシャル・コンサルタント、コンサルタント会社を一組持つということは、コンサルタントからの偏見のないコンサルティングにより   有益なオフショア投資を可能とし、最大限にその利益を享受できるのです。
このように、より有利な投資を求めて、海外投資に関心を抱かれる方が増えております。      中にはオフショアでの銀行開設を視野に入れる方もいらっしゃるようです。            次回は、オフショアバンクのメリット、デメリットについてお話していきましょう。