退職金は、まとまったお金であるため、それを元手に投資しようという方がいらっしゃいます。もっと言えば、退職金で資産運用をして、金利で生活費を賄えばいいから、退職金が入るまで老後資金の準備はしなくていいや、という方がいらっしゃいます。

たしかに、今は超低金利時代なので、銀行に預金しているのは損ですよ、とよく言われています。これは正しいと思います。ただ、「投資は損をすることがある」ということを忘れてはいけないのです。

投資で資産を殖やすには、十分な時間が必要です。マーケットは様々な要因で上がったり下がったりを繰り返します。どんなに優秀な投資家でも、全てを予測することは絶対に不可能で、時に必ず損をします。投資とは、そういったリスクを取りながら、運用して最終的にプラスを目指すものです。

こう考えた場合、「退職金」という大事なお金をリスクにさらすことは一般的には正しいことではありません。現役で働いている人であれば、仮に投資で損をしても収入でカバーすることが可能です。しかしリタイアしたには厳しいのではないでしょうか。

退職金以外に十分な貯蓄があるとか、定期的な別の収入があるとか、低リスクのものを吟味して選ぶのでなければ、お勧めはしません。

一方で、保険で老後に備えればいいという方もいらっしゃいます。「働けなくなったときに保険がカバーしてくれる」という大きな勘違いがあるようです。収入が途絶えたときにカバーしてくれる保険というのは、老後のことは含まれておらず、事故によるケガや病気によって就労できなくなったときの収入を補填するものです。これは、バリバリ働いている現役世代のためのものであって、老後のためのものではありません。

保険会社は、貯蓄にもなる保険を売ってきました。これは、将来の受取金を保証していることが多いですね。これは、ある意味安心かもしれませんが、この低金利の状況で数十年後の受取金を決めてしまうのはもったいない。

退職金目当ての営業や、このような保険の営業には気を付けるのが賢明です。