お金には様々なリスクがあります。今回はインフレリスクについてお話します。          普段の生活からは馴染みが薄いインフレリスクですが甘く見てはいけません。           実は、現在の日本はこのリスクが非常に高い状態になっているのです。

何もしなくても銀行預金は日々目減りをしている

皆さんの中には余ったお金は、全て銀行預金という人も多いのではないでしょうか。        もちろん万が一に備えて、ある程度お金を貯めておくことは重要ですが、資産という視点から    みた場合、あまり得策とは言えないのです。

デフレの状況、つまり物価が下がっている状態であれば、それでも構わないかもしれません。例えば 銀行にも預けていないタンス預金、これですと金利はつかないのでゼロですが、デフレでは金利が「0%」のタンス預金でも実質高利回りになります。

直近で見てみると、2011年の消費者物価指数(CPI)は、マイナス0.26%でした。        そのためインフレ率も-0.27%、この場合、仮に金利0.5%の定期預金にお金を預けてあったとすると、実質利回りは大体0.8%になります。しかし2017年には、CPIはプラス0.37%、インフレ率も0.37%となっています。

日本政府のインフレ率の目標数値をご存知でしょうか?新聞やテレビでご存知の方も多いでしょう。 そう、2%です。

大手銀行の普通預金の金利は0.001%程度、定期預金にしても0.01%。直近のインフレ率よりも低いのです。預貯金や国債を持ったまま「預貯金は元本割れしないから」と10年もほったらかしにしていたら、インフレの影響により「もの」の値段が上がってしまい、「実質マイナス運用」になってしまうのです。

ちょっと物価が上がっただけでも、資産が目減りしてしまうことをまず理解しましょう。

物価上昇率より低い利回りで運用してはいけない!

簡単な例でお話ししましょう。昔に比べて物の値段が上がったものは沢山あります。例えば、お店などで注文するお蕎麦やうどんです。1975年当時は1杯200円位でした。しかし2015年では1杯630円になっています。物の価格だけではなく、国立大学の授業料、これも1975年当時36,000円から、現在はなんと535,800円となっています。

同じ1万円でも、物価が上昇すれば買えるもの(購買力)は低下するということです。約40年前に  1万円で蕎麦が50杯も食べられたのですが、現在では同じ1万円で15杯しか食べることが     出来ません。1万円は1万円なので、その価値は減らないように思われますが、その換金価値が   減ることによって、お金自体の価値も目減りしていくのです。                  仮に1975年の1万円は2017年現在と比較すると、消費者物価指数で考えた場合、約1.8倍に     なっているので、1万8千円の価値があったことになります。                   物価と同じ上昇にする場合、単純に計算すると40年で80%の利回りです。年間平均2%程度の    リターンが必要になることが分かります。                           今の銀行預金では、それがまかなえていないことが分かるでしょう。

突発的なインフレリスク、ハイパーインフレに備える

世界の歴史を振り返ると、国家破綻等により国債が利払い停止などに陥ると、それを引き金に突発的なインフレが起こります。有名なところではアフリカのジンバブエ。               100兆ジンバブエドルの紙幣を見たことがある方もいるのではないでしょうか。        2000年よりインフレが進行し、2008年には物価が数百万倍になってしまったのです。当時発表されたインフレ率は何と年率2億3,100万%、レストランの食事代が1回当たり600万ジンバブエドルという 考えられないような金額になったのです。そして、とうとう100兆ジンバブエドルの紙幣を発行する まで通貨の価値が落ちたのです。当然国家は破産し、国民は資産を失ってしまいました。現在では  ジンバブエドルは流通を停止し、アメリカドルが使用されています。               ハイパーインフレの象徴といえます。

このようなインフレが起こると、人々の賃金等も上昇しますが、銀行預金や現金で多くの資産を保有している場合、多大なる被害を受けます。日本では銀行預金の場合、1,000万円までしか政府は補償してくれません。たとえ高い利回りで運用をしていたとしても国内運用ではこの突発的なインフレに対抗することは出来ません。

このようなインフレにはどのように備えるのがいいのでしょうか。

インフレ対策として「株」や「不動産」がありますが、ハイパーインフレに対しては効果がない可能性があります。ハイパーインフレが起こるということは、日本経済が破綻しかけているということです。株を保有していても、その企業の経営が破綻しているかもしれませんし、不動産収入があっても、物価の上昇に見合う金額が得られないかもしれません。                       そうなると備えとして有効なのが

『金やダイヤモンドなどの現物保有』

『ドルやユーロなどの外貨保有』

ということになります。                                   外貨による分散管理・運用はインフレの危機から資産を守る手段の1つになるのです。       となると、海外投資も選択肢の1つとなるでしょう。

低金利時代に、いかにして資産を守り将来の生活に備えることが出来るか?

ここまで述べてきましたように、資産を守るには、国際的な分散投資が不可欠となってきます。   もちろん国内の金融商品にも海外に投資できるものはあるかもしれません。しかし資産を分散して守るという視点で考えたとき、それだけでは不十分であることが理解できるかと思います。日本でも海外投資に目を向ける人が増えてきています。                            国内投資と海外投資には、どのような違いがあるのでしょうか。次回はもう少し海外での資産運用について述べてみたいと思います。将来的な不安を少しでも軽減しながら資産運用を行っていくことが  重要です。

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