投資の基礎知識

投資の利回りについて

投資、ましてや海外投資を検討する場合、高い「利回り」がほしいと考えるでしょう。
この利回りとは一体何なのでしょうか?金融商品に限らず、いろいろな投資に出てくる用語です。
今回はこの投資の利回りについて話してみたいと思います。

1.利回りとは?

利回りとは、投資した金額に対して出た収益の割合のことを言います。
分かりやすく数字で考えてみましょう。

   100万円を投資 1年後に10万円の収益 ⇒ 受取金額110万円

この場合の計算は下記の通りです。

  利回り(%)=収益分÷投資元本x100 ⇒ 10万円÷100万円x100(%)=10%  

つまり、年間利回り10%ということになります。
もっと厳密に計算するのであれば、下記のような計算式が正しいのです。   

  利回り(%)=(収益分-手数料・税金)÷投資元本x100 

投資の世界では「年間利回り」という言葉がありますが、1年当たりの収益率がこれに該当します。

2.海外投資と国内投資の違い(金融商品のケース)

投資信託や株の投資などで厳密に利回りを計算するには

株:
利回り(%)=((損益分+分配金−売買手数料−税金)/投資元本)×100

投資信託:
利回り(%)=((損益分+分配金販売手数料−信託報酬−信託財産留保額−税金)/投資元本)×100

これが、一般的な1年間の利回り計算です。

海外投資、オフショア投資の利回りは、きちんと手数料を引いた数字が出されています。
日本での税金分までは考慮されませんが、上記の計算をきちんと行って、パーセントで投資家に
示しているのです。

日本の場合、証券会社などの運用報告書を見ると、小さい文字で「◎◎%の手数料が引かれます」
という但し書きを見ることがあります。
上のような計算をしていないケースがあるので、注意が必要です。

このため国内投資の場合、手数料が安いことをメリットにしている金融商品を見かけますが
海外ファンド、オフショアファンドの場合は手数料よりもパフォーマンスが重要。
なぜなら、ファンドの運用責任者の収入に直結するからです。
あまり手数料を気にしなくていいというのが、オフショアファンドのメリットにもなります。

また、国内の投資信託では分配金を毎月配分する商品が多くありますが、オフショアの世界では
そのまま運用にまわすのが一般的。それによって複利の効果を高めているのです。
複利については、下記のブログを参考にしてみてください。

今さら聞けない基礎知識 複利って何?

3.表面利回りと実質利回りの違い

次に表面利回りと実質利回りについてです。
もう少し専門的な用語を使うと

「グロス利回り」=表面利回り
「ネット利回り」=実質利回り     です。

不動産投資ではよく出てきますが、どういうことなのでしょうか?
1年の利回り計算はこのようになります。

表面利回り(%)= (単純な収益/投資元本)×100

実質利回り(%)=((単純な収益−費用)/投資元本)×100

例: 1,000万円の物件を購入、月々家賃10万円で賃貸に出す
   投資元本1,000万円 年間収益 家賃分10万円x12ヶ月 ですね。

表面利回り=(10万円x12ヶ月/1,000万円)x100(%)=12%

実質利回り=(10万円x12ヶ月-経費/1,000万円)x100(%)=??

不動産の経費は、管理費、固定資産税、火災保険料などさまざまなお金がかかります。
単に家賃収入が得られれば、それで利益が出るというものではないのです。
不動産投資の広告で出てくる利回りは、この表面利回りですので、気をつけなければなりません。

まとめ

海外投資、オフショア投資の場合、利回りは実質利回りで表示されるのが当たり前。
ですので、運用成績をみながらファンドを探してみるのもいいでしょうし
コンサルタントなどに聞いてみるのもいいでしょう。皆さんの資産運用に活かしてください。

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