先週10月10日から11日にかけて、アメリカのダウ平均、そして日経平均が大きく下がりました。
1日での下落幅は、ダウは800ドル超、日経平均は900円超です。
これにはアメリカFRBの長期金利政策が影響しています。

なぜ金利政策が影響するの?

政府などの金利政策は企業にも大きな影響を与えます。簡単に云うと

金利が高くなる→資金調達がやりにくくなる→設備投資が進まない→企業活動が停滞

こんな図式でしょうか。それだけではありません。金利は国債にも大きな影響を与えます。

金利が上がれば、国債金利も上がる

米国債利回りは2008年の金融危機以降、ずっと下がり続けてきました。
ただし、昨年後半から若干様相が変わってきました。まず2月に大きく上昇しました。
(この頃、株価が大きく下落したのを覚えている人もいるでしょう)
そして9月ぐらいから本格的な上昇が始まり、10年ものが3%を超える水準となりました。

米国債10年もの5年チャート

通常であれば「米国金融で金利上昇→海外からドル資産に資金が流入しやすい」という
流れになるのが一般的な考え方です。となると、アメリカの株式市場にはプラスになりそうですね。
しかしその反面、株式市場から金利が高くなった金融商品へ資金が流出する原因にもなるのです。
今回は後者の流れになっています。

NYダウ平均1年チャート

日経平均1年チャート

※出典先「Bloomberg」から

そのため、米国債の10年ものが3%を越えてきた時点で、米国では株式市場に調整が入るだろうとの
予測がありました。近々株価が下がるだろうなあと専門家筋は予測していたわけです。
それがついにきたという感じですね。特に成長株は金利上昇に弱いというのが一般的なので
株価に大きく反映されています。

さらに皆さんもニュースでご存知の米中貿易戦争の影響もあります。こちらもまだまだ出口が
見えません。こういった不安要素も巻き込んで株価下落につながったといえます。
特に日本株の場合、アメリカ市場の影響がそのまま反映されますので
日経平均は前日のダウ平均の流れを受けて大きく下落したのです。

一方で、アメリカの銀行 バンク・オブ・アメリカの7-9月期は、金利上昇が追い風となり
金利収入が2011年以降で最高になっています。
投資家にとっては損でも、金融機関などは金利でしっかり利益を出しているのです。

アメリカ国債は投資すればお得かも・・・。

ここからは視点を変えてみましょう。米国債の10年物の利回りは、10月15日現在で3.16%。
つまり10年で31.6%です。
10年の利回りが3%を超えるのであれば、投資としては悪くありませんよね。
いや悪くないどころか、非常にいい投資ではないでしょうか。
何せ利回りが保証されているのですから。


債券のリスクは、投資先が破綻(デフォルト)してしまうこと。その場合、株と同じで債券も
紙切れになってしまいます。しかし、10年後に米国が破綻するというのは、ちょっと考えられません。
ですのでリスクも非常に低いといえるでしょう。(S&Pの格付けもAA+で、高いです)

日本の金融機関は、投資家のことを考えるのであれば、こういうものを宣伝していかないと
ならないはずです。
でも、販売手数料が取れない、信託報酬も取れないので積極的には販売しないでしょう。笑

米国債の場合のもう1つのリスクは為替レートです。10年で30%ついたとしても30%円高に
なってしまうと・・・お分かりですよね?

ですので、米国債を購入した場合、購入時と満期時の為替レートを比較して
ドルから日本円に替える時期を考える必要があります。
ただ、通貨分散をしての投資と考えれば、そのまま当面ドルで保有しておけば
いいだけの話ですから、分散投資の面からもメリットになります。

まとめ

このように世界的に株価が同時に下がるとパニックになってしまう投資家もいるでしょう。
でも逆に、このようにチャンスになったりすることもあるわけです。
次の機会にもまたお話したいと思います。ご質問、お問合せはこちらから