オフショア投資の「カストディアン」とは?
海外投資、オフショア投資の質問で多いものとして
「詐欺に遭う心配はありませんか?」
というものです。国内投資のように気軽に銀行の窓口などで直接会って話を聞く、
それが大手都市銀行などであれば、あまり心配もない・・・そういう気持ちになるのも分かります。
(最近は行員が顧客の資金をそのまま使い込んで逮捕なんてニュースも聞きますが)
また、私たちのようなIFAはお客様からの資金を預かることも一切ありません。
そのため投資をする場合は、お客様から直接ファンド運用会社の指定口座に
海外送金することになります。
そういうことからも心配になるのでしょう。
ただ、私たちがファンドを紹介する場合、当然ながらそのファンドの関係者と直接会って
判断しています。ファンド運用会社のCEOと話をすることも多いです。
当然ですが、ファンドのスキームや中身に不安があるものは扱っていません。
何でもかんでも紹介しているわけではないのです。
それと投資家から預かった投資資金は「分別管理」をされているのが一般的です。
というよりも、そうなっていないファンドは紹介しません。
つまりファンド会社の資産と投資家の投資資金は、分けられて管理されているので
よく投資詐欺のニュースで聞くような「会社の運転資金に自転車操業的に回されていた」
ということは、ほとんどあり得ないのです。
この投資家の資金を分別管理する機関が「カストディアン」と呼ばれます。
日本でいうところの「信託銀行」です。
この情報は私たちが目にする運用成績書にも、必ず記載があります。
カストディアンの仕組
ウィキペディアにはこのように記載されています。
カストディアン(英語:Custodian)は、投資家に代わって有価証券の管理(カストディ)を行う
機関である。特に、国外の有価証券に投資する際、現地で有価証券を管理する金融機関のことを言う。
図にするとこんな感じになります。 ※投資信託初心者.comから引用
投資家の投資資金や投資したファンドの有価証券は、カストディアンが管理をしているため
ファンドの運用会社が破綻した場合でも、それらには手を触れられない仕組になっています。
オフショアファンドでカストディアンになっているところは、私たちが知っているような大手企業が
担当していることが多いです。
ファンドそのものも運用会社が破綻した時点で終了になりますから、ファンドはカストディアンに
よってその時の時価総額で売却され、手数料、コストを差し引いてから
投資家の皆さんに返金されることになるのです。
これは日本の投資信託でも同じように管理されています。
まとめ
海外投資だから詐欺・・・と心配しなければいけないのは、このようなスキームをきちんとしていない場合です。こういう視点で見ていけば、海外投資、オフショア投資も別の目で見ることが
出来るようになるのではないでしょうか。
海外投資、資産運用についてのご相談を承っています。お問合せはこちらから