海外資産運用術

海外資産運用術 – (1の1)

資産自己防衛時代の到来

今となっては懐かしい、「100年安心年金」。100年どころか、もう数年後には制度自体が継続困難とみられ、早くも受給年齢引き上げが議論されています。こんな状態で私たちは安定した、安心できる老後を迎えることが出来るのでしょうか?

今回から始まる「海外資産運用術」コラムでは、海外における資産運用の現場をグローバルな視点で捉え、フィナンシャル・コンサルタントという立場から皆様にその新たな資産運用のステージを紹介していきます。第一回目は今、日本が直面する大きな問題、財政赤字の拡大と人口構造の変化について、そして私達、フィナンシャル・コンサルタントの役割についてです。

今年度、遂に国債残高が900兆円に達しようとしています。その利息は年間約23兆円ずつ(1秒毎に73万円)というとてつもないスピードで今まさに膨張し続けています。2015年までの間に、いわゆる「団塊の世代」といわれる層が全て65歳を迎えます。会社員であれば、その時点からキャッシュフローが様変わりして、収入は原則年金のみとなり、基本的には預金の取り崩しが始まります。若年層の家計貯蓄率は過去最低で、今後「団塊の世代」の預金引き出しが加速すれば、日本の家計貯蓄率は現在の0%(20年前は16%)からマイナスに転じる事が確実視されています。

ジャパンシンドローム 毎年地方都市1つが消滅する未知の領域へ

労働人口の大幅減少が経済に与える影響は大きく、同時に少子高齢化によって日本の人口構造ピラミッドの歪みは10年後、更に20年後には加速度的に大きくなります。2035年には総人口に占める65歳以上の割合が35%に達する予定です。 タックスペイヤーである労働人口の割合が減少するだけでなく、人口自体が減っていくことにも着目しなければなりません。総人口に占める年小人口(0~14歳)の割合で日本は世界最低です。勿論、総人口に占める65歳以上人口率も世界トップです。高齢化も少子化も事実上世界トップ(2冠?)の日本の行く末をイギリスの経済誌「エコノミスト」が「ジャパンシンドローム」と名づけ取り上げ、本格的に研究対象としていることはNHKでも先日特集で取り上げられました。欧米各国からは研究者が数十名単位で日本に送り込まれ、自国将来の為の研究が既に始まっています。日本は2005年をターニングポイントとして総人口の減少が始まっています。今後日本は毎年、地方都市の人口に匹敵する約30万人の人口減少という未知の領域に突入しようとしています。